子どもの熱性けいれん、いつまで続く?6歳までの記録と今【後編】

こどもの病気

ねこみです。

こちらのお話しは【後編】です。(前編はこちら

一日に二度の熱性けいれんを起こし、救急車で総合病院に搬送された次男はむた(当時1歳)。

けいれん止めの座薬「ダイアップ」を処方され、その日は帰宅。

後日、脳波の検査を受けることになりました。

およそ1か月後の脳波検査

一日に複数回のけいれんを起こしたため、脳に異常がないか詳しく調べることになりました。

検査は一応「日帰り入院」扱い。事前に「入院の案内」みたいな冊子も渡されました。

検査室は、暗く狭く、静かな個室。

ベッドの周囲には検査機器とカメラ、マイク。外の音は遮断されるため、なにか指示があればマイク越しに声が聞こえる仕組みです。

ねこみ
ねこみ

こういうの、苦手だ…。

緊張していたのは私だけでなく、幼いはむたも同じでした。

入室するとすぐ、不安そうな表情。

脳波は寝ている状態で測定するんです。つまり、ここで寝かさなければいけないわけで。

眠くなる飲み薬(←飲まない)、添い乳、子守唄でトントン…。

何しても眠らない😭

結局この日はあきらめて、日を改めることにしました。

2度目の検査の日、今度は寝かせることに成功!(朝は早めに起こし、たくさん遊ばせて挑みました)

思わず、検査をしてくれた技師さんとジェスチャーでガッツポーズを交わしました。そして、そのあとの技師さんの手際がとても見事でした。

たくさんの電極をそっとつけて、それが取れないように包帯をくるくると巻いて…。

私は部屋の片隅で、はむたが起きないことを祈りながら固唾を飲んで見守りました。

検査結果は、「異常なし」でした。

胸をなでおろしたのもつかの間ーー

はむたのけいれんはこれで終わらなかったのです。

脳波には異常なし、でも、繰り返すけいれん

結局、3歳になるまでに5回ほど熱性けいれんを経験し、そのたびに胸の奥をぎゅっと握りつぶされるような緊張感で看病をしてきました。

以前、救急隊の方から「けいれん中の動画を取っておくといい(単純性か複雑性かを見分けるため)」と言われていましたが、毎度毎度パニックで、動画を撮る余裕はありませんでした。

それでも、その3歳からの1年間はけいれんがなく、「もしかして、もう大丈夫かもしれない…」と思っていたころでした。

4歳の冬、今までで一番激しいけいれん発作を起こしました。

原因はインフルエンザ。

そして、私はまた救急車を呼ぶことになりました。

これって救急車を呼ぶべき?救急安心センターに相談

その日は朝から微熱があり、はむたは保育園をお休み。

ソファでテレビを見ながら、大好物の柿を食べていました。

熱もそれほど高くなく、「今日一日は家で安静にしておこう」と思っていた矢先のことでした。

突然、食べる手が止まり、目の焦点が合わなくなり、顔色がみるみる悪くなりました。

その様子から、けいれんの予兆だと直感。すぐにソファで横にして、嘔吐に備えて体を横向きにしました。

間もなくけいれんが始まり、眼球は右で固定。口から泡を吹き、鼻からはさっきまで食べていた柿が出てきました。

胸の動きがなく、呼吸が止まっていました。

「息してない…!」

焦りながら鼻や口を素早く拭い、顎を上げて気道確保。

ほどなくして、浅い呼吸が戻りました。

冷蔵庫の中のダイアップ座薬も使用し、けいれんの対応としては一段落。でも意識は戻りません。

今までにみたことがない、激しい発作。このまま自宅で様子を見ていいものか。

そんな時「#7119(救急安心センター)」を思い出し、電話してみました。

状況を説明すると、「救急車を呼んだ方がいい」と、はっきりとした口調で言われました。

二度目の救急搬送!診断結果は…

そしてはむたは、一度目と同じ総合病院に搬送されました。

病院でインフルエンザとコロナの同時検査を受け、結果はインフルエンザA型。

医師曰く、

インフルエンザは小学生でもけいれんを起こす子がいるんですよ

とのことでした。

てっきり「4~5歳を過ぎれば、もうけいれんは起こさなくなる」と思っていた私は、その言葉にショックを受けました。

「この先もまだ、あの恐怖と付き合っていかなくちゃならないのか…」と、ガックリしたことを覚えています。

ダイアップとの付き合い方

ダイアップに対しての考え方は、医師によってさまざまです。

副作用は、【前編】でかかりつけ医が言っていたように、確かにありました。

はむたの場合は、躁状態のようになり、熱があってふらつく足取りで飛び跳ねたりしていました。

言葉を選ばずに言えば、「一時的に、精神が(少しだけ)おかしくなる」ーーそんな感じでした。

そちろん、使わずに済むのが一番だと思います。けれど、はむたのように何度もけいれんを起こす子は別だと感じています。

けいれんは発作の最中だけでなく、その後もしばらくはぐったりして本当にしんどそうです。

そして何より、私はもうあの光景を見たくない。

やっぱり、今も思ってしまうんですよ。

「最初のけいれんの時に、かかりつけ医がダイアップを処方してくれていれば、二度目の発作はなかったのに」って。

あとがき:そして、現在…

はむたは6歳になりました。

あれ以来、2年間けいれんは起きていません。

それでも我が家の冷蔵庫には、今もダイアップが”お守り”として入っています。

リスクも理解した上で、「いざという時には使う」。

ーーこれが、我が家のダイアップとの付き合い方です。

 

最期に、同じように悩んでいる方へ。

どうか自分を責めずに、あなたのお子さんに合う”守り方”を見つけてくださいね。

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