ねこみです。
涙の卒園式を経て、ASD(自閉症スペクトラム)の長男ぽにおは小学校1年生となります(前回の話はこちら)。
結論から先に言います。プロフィールでも触れていますが、支援学級を選びました。
今回はその理由や、結構がっつりワーキングマザーな私が小1の壁をどうやって越えたかについて書いていきます。
小学校入学前の発達検査
入学前に発達検査を受けたところIQ67と判定されました。3歳のころはDQ51と言われていたので、大きな成長を遂げていることがわかりました(初めての発達検査の記事はこちら)。
数字だけ見れば支援が必要ですが、このころ本当にぐんぐん伸びていたぽにお。
保育園で加配の先生についてもらっていたわけだから普通学級だけでやっていくのは難しいかなという思いと、まわりの人からは「普通学級でも大丈夫じゃない?」と言われることもあり、気持ちは揺れていました。
私の考え方を変えたのは、教員をしている友人からのアドバイスでした。

普通学級の子がついていけなくなったとき、支援学級をすすめることは自分たち教師にとって苦しいこと。何より本人が深く傷つくこともある。
正直、「ダメな時、移籍すればいいじゃん!レッツトラーイ!」くらいに思っていたのですが、このコメントを受けて、普通学級を選ぶならそれ相応の覚悟が必要だと考えるようになりました。
いざ、入学前の面談へ
先輩ママや支援センターの方の勧めもあり、入学前の早い段階で、学校側に面談を申し入れました。
だいたい、このような時の窓口は教頭先生です。
ぽにおが入学当時の教頭先生はよくできる人で、とても柔軟でした。
大筋では支援学級を進められつつも、普通学級での授業体験を提案してくれたのです。
最終的に私はその体験の様子をみて、支援学級への入学を決めることとなりました。
普通学級体験
体験したのは算数の授業でした。教室の後ろにちいさな椅子と机を置いてもらい、ぽにおはそこにちょこんと座りました。思ったよりそわそわせず、なんとなく授業を聞いている風だったのですが…。
1年上の先輩たち20名程度が、先生の指示に従い一斉に教科書を開く。お道具箱から道具を出し、指示通り使って、片づける。
それを見た時、ぽにおはこの一連の動作を個別の声掛けなしでできるようになるだろうかと考えました。
…難しいだろうな。
それが答えでした。
支援学級ってどんなとこ
支援学級には「知的」「情緒」「肢体不自由」等種類があり、学校により設置状況は違います。
ぽにおの学校には「知的と「情緒」があり、「知的」に入学しました(その後「情緒」に移動)。
支援学級の特徴は小人数制で、個別支援が基本。それぞれの進度に合わせて学習を進める点です。ただし、実際のところは以下のような課題もあります。
- 勉強の進みが驚くほどゆっくり
- 我が家は通信教材で家庭学習をして補っていました
- 理科社会に触れにくい
- 日常的に学習する教科は国語と数学が中心
- 交流授業に参加できるかどうかは本人の力と親の交渉次第
- 先生一人に最大8人
- 実際には支援の手が行き届かないことも
- 担任の資質に左右されやすい
- 教務主任や教頭等、担任以外で相談できる人を見つけておく
「個別支援」をうたってはいても、現実は学校や担任によって大きく変わります。だからこそ、入学前の面談や見学は本当に大事だと感じました。
発達障害児の放課後の居場所について
いわゆる「小1の壁」。保育園と違い小学校は下校時間が早く、共働き家庭は放課後の居場所に悩みます。
選択肢は大きく分けて3つ
- 放課後子ども教室(地域によって呼び方はいろいろ)
- 利用料がほぼ無料
- 学校でOBの先生等が見守りしてくれる
- 手厚さは望めないため、支援が必要な子にはハードルが高い
- 18時までのお迎えが必要
- 学童保育
- 19時まで預かってもらえる
- 習い事にも送り出してくれる
- 月2万円前後の利用料(地域や家庭の収入状況にもよる)
- 発達障害児の受け入れに積極的
- 放課後等デイサービス
- 発達障害児に特化、個別支援や療育的活動あり
- 受給者証を利用するので、かかる料金は実費分のみ(おやつ代や特別活動費等)
- 学校まで迎えに来てくれて、家まで送ってくれる
- 発達障害児以外のコミュニティとの関わりが少なくなる
我が家は放課後等デイサービスを選びました。
少人数の集団生活はそれ自体が療育です。ケアもきめ細かく、送迎付きで安心。共働き家庭には本当に助かりました。
まとめ
小学校入学は親にとっても子にとっても大きな環境の変化ですから、大事なのはお互いに無理しすぎないことだと私は思います。
「普通学級か支援学級か」入学前はとても悩みましたが、今振り返ると支援学級で良かったと思っています。
何よりも本人が安心して学校生活を送れることが一番だからです。
もちろん、小学校生活は平和な時ばかりではなく、学校側に交渉(ちょっとしたバトル)したり、心配な時は専門機関に相談したりもしました。ほんと、先生もいろいろですからね。
それから、支援学級の先生って「学校の先生」であって、「発達障害の専門家」じゃないんですよ。
だから、小さいころから療育に通ってきて、あらゆることを調べて実践してきた「専門家ママ」たちからすれば、やっぱり眉をひそめたくなることがいっぱいあると思います。
そんな小学校編はまた今度。



コメント